顛末記 その4 モスクワ観光

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3/5 モスクワ観光
列車旅で少し疲れがあったので「今日は土産物を買う日」と決めて行動を開始した。
メトロをパルチザンスカヤで下車し、Mさんおすすめの土産物市、ベルニサージュに行く。
「初めに目立つところで羽振りの良さを見せて、徐々に買う物の相場と値引率を上げていき、最後に高級品を底値で買う」戦略で動いてみた。
結果は、まぁまぁってところかなー。ちょうど空いている時間帯で露天商達の食いつきもよく、むしろ粘られすぎて疲れた。まぁおかげで価格についてはかなり強気に出ることができて、大体の品物を「土産物」でなく「日用品」としての相場で買えただろうと思う。なぜかお釣りを多くくれたところが2つもあったんだが、なぜだろう。商売人が間違えることなんかあるんだろうか。
人間、必要なところが成長するようで、ここでの交渉によって僕のロシア語力の数字に関する部分が飛躍的に伸びた。「この帽子は3000p」と言われて、わかっていながら「え、トリストー?」と満面の笑みで300pを出して交渉が始まり、1000pも入ってない財布を見せて「ルーブルはほとんど持ってないよ!でもドルなら少しあるよ」と今度はジーンズのポケットから1ドル札を出したりして、最終的に15ドルにて握手したりとか。。。
3000pって100ドル相当なんだが、それが15ドルになるとかどんだけ吹っかけてんだか。。。人件費の安い国だから、多分15ドルでも原価割れしてないんだろうなぁ。

再びメトロに乗り、プローシャチにて駅前の露店を物色。ふと横を見るともう赤の広場の前で、広場の向こうにワシリー寺院が見えた。
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ワシリー!テトリスのオープニングで背景にある、あのタマネギ型の宮殿だよ。僕がモスクワで観光したかったのって、小学生の時に学校で2台しかないパソコンにフロッピーディスクを入れて起動したテトリスに出てきたこの寺院くらいだったんだよね。赤の広場を歩いて近づく間中ずっと写真を撮ってて、目の前に立つ頃にはちょっと飽きた。
一通り眺めてたらとても満足して、中にも入らず左折して、GUMの横を抜けて、工業技術博物館に行った。
ここでソユーズの土産物でも買おうと思ってたんだけど、いまいちキオスクの品が大した事なくて退出。
なんとなくふらふら歩いて、近くにあるモスクワ第2の本屋、ビブリオクローブスに入る。
さすが大きな本屋で、様々なキリル文字の本が大量にあったが、その中でロシアン童話の絵本を買った。おいしそうに焼けた白パンがころころ転がって逃げるんだけど、最後には狡猾な狐に食べられちゃう話。大学の絵本好きな友人への土産にした。

ついでにコミックコーナーをながめてみると、ジャパニーズサブカルなナルトやデスノートが平積みしてあった。
さすがジャンプ作品ロシアでも人気だねと手にとって見ると、リュークが「人間っておもしろ!」とキリル文字で言っているのがなんかシュールだった。
狼と香辛料があったのには驚いた。日本でさえコミック化されたなんて知らなかったよ。あとはヨーロッパが舞台っぽい話とか、吸血鬼とか西洋人が好みそうなラインナップだった。
そんな最近の作品群に混じって、なんとらんま1/2が置いてあったので、思わず日本語で「わぁっらんまだっ」呟いたら、横にいたロシア人女性に「Are you Japanese?」と声をかけられ、しばし立ち話。「日本人はどの漫画が一番好きなんだ」と聞かれたり、僕の持っている絵本を見て「金の卵もいい話だよ、ロシアントラディショナルだよ」とおすすめしてくれたり、「トルストイの戦争と平和は読んだか」と聞かれたり、本屋であっちこっちの本を見ているうちに意気投合。「Go to drink!」と外に連れ出され、道々お互いにカタコトの英語で話した。
彼女はKちゃん。新聞社勤め?だからか、カタコトの英語を話せる。
見た目と職業から向こうの方が年上だろうと思っていたら、なんと18だった。1991って書いたから間違いない。ロシア人の年ってわかんねーな!
Kちゃんは一見、慣れた様子でモスクワの街を進んでいたが、ついていくうちにものすごく方向音痴だということがわかった。30mに1回は人に道を聞いて、その度に方向修正してるんだもん。後ろから眺めていると、Kちゃんの短めの金髪ポニテがピョコピョコしていて、触りたくて仕方なかった。方向音痴に気づいてからは、僕は地球の歩き方に載っている大まかな地図と格闘しながらのガンガン行こうぜに切り替えたが、ポニテが見れないのだけが残念だった。
雰囲気は、僕のマイミクのシノちゃんがロシア人に生まれ変わったらあんな感じかなぁ。西洋人らしく、アクティブさマシマシで。
背もそんなに高くなく、多分160台?写真一緒に撮ろうって言った時の「日本人って写真好きね」って言ったKちゃんのちょっと困ったような気恥ずかしいような顔がもうかわいかった。そういえばロシア人って「怖い」「かっこいい」「きれい」「でかい」印象ばかりだったけど、Kちゃんは初めて「かわいい」と思ったな。

メトロでプーシキン広場に行って、小雪降る中2人で瓶ビールを飲みながら一生懸命話したが、1時間ほどで寒くなってきて、郊外の自宅へ帰るKちゃんをヤロスラブリに送りに行った。
暮れ行く駅前でも、ビールをもう1本買ってまた話す。2人で話してたり、時々電車待ちしてる見ず知らずの人が加わったりで3~4人。ロシア人は知らない人同士でも結構ホイホイ会話する。Kちゃんが、僕に伝える単語がわからなくて道すがらの人に辞書を持ってないか聞いたらしいが、その人が取り出した辞書は僕の持ってる露和会話集の露英版だった。150pでしょそれ。2つの冊子を前に3人で爆笑。
いい加減寒さに震えが起こってきたところで、ビールを飲み干し、Kちゃんは切符を買った。お互いカタコトの英語で別れの言葉を交わしつつ改札前でハグして別れた。
楽しい時間だったなぁ。お互いもっと金があったらBarとかで飲むんだろうけど、これはこれで居場所と時間を共有する感じがすごく強かったように思う。

3/6
昨日の寒さで風邪っぴき確定。朝ご飯食べてから寝てしまい、11時半に飛び起きて慌ててチェックアウトした。
特に観光したいところも思いつかなかったので、とりあえず中央郵便局にて、切手を買って幾枚かのエアメールを出した。果たして届くのだろうか・・・・。すごく心配。
スタバでタンブラーを買うと、残り120ルーブル。列車出発まで後6時間。列車内での食料を買わなきゃいけないし、コーヒーも飲めない残金に寂しさを覚えつつ中心街をふらふら歩く。
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アホートヌィ・リャトはクイーンズスクエアが地下にあるみたいな雰囲気。アルバーツスカヤは元町を幅広くしたみたいな雰囲気。
モスクワと横浜は案外似ている街なのかもしれない。
ホテルからは遊園地の観覧車が見えたし、コスモワールドみたいなもんだよね、きっと。

ただ、警官の数はモスクワの方が半端なく多い。辻々に2、3人いる。
警察組織だけで物凄い雇用需要を創出してるよね。
モスクワだと他にもいろんな仕事がある。雪かきとか、有料トイレの番とか、とにかくこの街にいれば職には困らなそうな印象だ。
それでも、乞食まがいのお祈りをする人は多くて、メトロ通路の隅っことかに座っていて、小銭をあげると何事かつぶやいてこちらの幸福を祈ってくれる。昨日Kちゃんはこういう人たちに小銭を渡していて、僕もKちゃんに習って5pあげてみたが、彼らの言葉がどんな言葉なのかわからない僕には、これがいいことなのか悪いことなのかわからなかった。まったく未知の文化に触れた感じだった。
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18時 リースカヤ駅にて
オレンジ色のラトビアンエクスプレスに乗車。今回は2等寝台車にて1泊だけの移動。
さすが2等車。個室、4人部屋、革張りシート。ベッドメーキングは既にしてある。
個々にライトがついていて、机の上にはビスケットと水のサービス。
列車が動き出してしばらくすると、車掌に出国カードを渡される。ロシア語のみで書いてあってよく読めなかったが、向かいのおっちゃんに助けられた。ラトビアにはビジネスで行くと言っていたおっちゃんは見た目怖いけど、パスポートと見比べながら親身になって教えてくれた。彼が僕の出会う最後のロシア人だろうけど、やっぱり見た目怖いけど親切なんだな。
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by kurorai | 2010-03-23 21:30
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